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クローン
俺のクローン。
どこからどう見ても俺である。
ははは。鎮座しておわすよ。
しかも、言動、思考まで俺っぽいときたもんだから、楽しいったらありゃしない。
さっき新聞勧誘が来た時、ありゃあ良かった。
「うるせえ!お呼びでねえ!」
と二人同時に叫んだもんだから、新聞勧誘、あいつには声がダブリングで聞こえたんだねえ。ははは。
すっ飛んで帰ってった。
これで一時退屈しないわ。
てぇいかんいかん。これでは高い金払ってこいつを作らせた意味がねえ。
「おい!俺!」
「なんだ?俺」
「俺。仕事行ってこい」
「何だ。俺は仕事してんのか。信じられん。」
「お〜してるともしてるとも。それが嫌で俺という名のお前を作ったんだからな。」
「そっかそっか。はは。分かるぜ。俺と言う名のお前。」
「てぇわけでね。あとはよろしくね。」
「・・・・」
「おい、何やってんだ。早くいけよ。」
「・・・あのさあ」
「何だ?どうした?」
俺のクローンは照れくさそうに言った。
「もう一体作ってそいつに行かせようぜ。」
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