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正義と変質者の境



こうして生きておると、時に理解を遥かに超えた、不可解極まるものと遭遇することがある。

というのも、こやつの引出しからわんさか出てくる、この数十枚という女性物下着、こりゃ何だ。

全くもってわけがわからん。



初めは妹の物かと思ったが、いやしかしよくよく考えてみるとこやつは男ばかりの四人兄弟。おらん妹の下着はあるまい。

では母親の物かと考えるが、しかしあのおばはんがこのようなど派手な下着を着用するものか。

なにしろ全てバックがティーの字の形をした凄いやつなのだ。



いや、それ以前に例え親族の物であったとしても、あやつの机の引出しに収納されることはまずあるまい。

では一体何故・・・

とここで私の脳裏に「下着泥棒」という言葉が浮かぶ。

何処からか拝借した女性物下着をこっそり引き出しに集め、この異常なコレクションを眺めつつ嬉しそうに笑うあやつの顔・・・

いや、或いは自らの着用を目的としているのかもしれない。

ということは、あれか、やつのズボンを脱がせば直ちにセクシーランジェリーがお目見えするというのか。それこそ不可解である。



おのれ変質者め。言い訳はできんぞ。

友人として、ここはしかと問い詰めてやらねばなるまい。

と意を決したところで、あやつめが下着を見つけ当惑しきった様子の私に気づき、バタバタとやってくる。



「おいおい、勘違いするんじゃないよ。それはただのグモパドーニョなのさ」



私はそう言って照れくさそうに笑うやつの顔を見ながら、自分の卑しさ、無知性、思慮の無さ、そして数少ない友人を疑ってしまったという愚考を恥じたのであった。



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