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時間は流れる
喧嘩別れした彼女と、3年ぶりに再会した。
あの頃は、岩のように角質化した二人の関係だったが、時とともにそれはほだされ、そう丸くなっていたのだ。
久々に会う彼女は、以前より少しふくよかになったように思えた。
僕が口を開こうとした時彼女は笑いながら言った。
「あなた、前より少し、丸くなったんじゃない?」
僕たちは、3年前の出来事がまるで嘘であったかのように、ニコニコしながら話をした。
前より丸くなった二人は、まるで転がるボールのように、コロコロと川原を歩いた。
そして夕日でキラキラ光る川面をぼんやりと眺めたのだった。
川辺に転がる丸い石ころを拾おうとすると、ふと先ほどの彼女の言葉が浮かんだ。
「あなた、前より少し、丸くなったんじゃない?」
本当にそうだねえ、僕は言おうと思ったが、彼女が空を仰いでいたものだから、釣られて僕も空を見た。
そこには永遠の時を超えた星々、月、そして太陽が、まん丸として輝いていた。
そう、つまり時間とはそうやって流れているのだ。
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