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ある物語



「もう駄目だ・・・もう・・俺の力ではどうにもできない。社員の再就職先も探してあげられなかった・・最低な社長だな。」

「社長!何やってるんですか!?」

「お前達・・・」

「そんなところで何やってるんですか!」

「・・・・私にはもう・・・何をしてやることも・・・。すまない」

「すむもすまないもないでしょ!?早くこっちへ!」

「しかしこんな会社続けたってお前達に辛い思いをさせるだけだ・・・。」

「何言ってるんだ!!社長・・あんた・・この会社をあんただけの物だと思ってるのか!?」

「・・・・・・。」

「ふざけるな!俺は・・俺たちはこの会社を家だと、あんたを親だと思って頑張ってきたんだ!」

「・・・・お前達・・・。」

「さあ。早くこっちへ。俺たちはまだまだ終わりじゃない。」

「しかしこの会社にはお前達に払ってやれる給料もありゃしないんだ。」

「かまうもんか!会社が建て直ってから倍にして頂戴するさ!」

「すまなかった。お前達の思いも知らず・・・私は・・・私は・・・。」

「社長!!」

「お前達!!」





洗濯バサミの止め具一つにこれだけのストーリーがあると思われる。

そう考えると、あなたの部屋は感動のストーリーでいっぱいだ。



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