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音楽



娘が小学校に通い始めた。

たいして背が伸びたわけでもないのだが、父親の目からは、少し頼もしく見える。

だがどうやらその娘は学校に不満をもっている様子である。



「さっきから何をぶつくさ言ってるんだ?」

「ん〜えーとねー、音楽の授業がつまんないの。私幼稚園のお歌は大好きだったのよ。でも小学校のお歌は、何かああ歌えこう歌えって全然楽しくないのよー」

「でも先生に勉強はちゃんとしなさいって言われただろ?じゃあ我慢して先生の言うとおりにしなさい」

「でもでも〜音楽って音を楽しむって意味なんでしょ?でもあれじゃ〜つまんないよー」



「何言ってるんだ。音を学ぶという意味だ。音学は。」



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