J思い出のために
危うく諦めてしまうところだったが・・・・・かろうじて思い出した・・・
あつい想いを・・・・
青春の煌めきを・・・・
あの日のトキメキを・・・・
俺たちの青春はあの混浴しかないということを
なんとしてもたどり着かねば!!!!
実は・・・・この旅が始まったときから・・・・みんな気づいていた。
労さずに、しかも確実に目的地へたどり着く方法を・・・・
ただ・・・・あまりの恐怖で・・・・実行できなかっただけだった。
部活を引退してからも、ずっと頭が上がらないあの人に・・・・
半端なことなど通用しないあの人に・・・・
そう・・・・あの混浴へ連れて行ってくれた当の本人、バスケ部の顧問だった先生に・・・・直で聞いてしまう・・・・という・・・・・
それは僕らにとって恐怖の選択だった・・・・。
できることなら取りたくない手段だった。
だからこれまで、誰もそのことを口にしなかったのだ。
だけどそれは、今の僕らに残された、唯一の方法でもあった。
あれだけ世話になっておきながら、引退後、僕らはきっぱりバスケを辞めてしまった。
本当に恩知らずなことだと思う。
そんな恩知らずの僕らが突如電話してきて、「混浴のあった温泉の場所を教えろ」とほざいたとして・・・・
いったい何を感じるだろうか・・・・
そうだね。
怒りだね
こうして恐れていたことだけど・・・・今僕らは決断しなくてはいけない・・・・
捨て身で顧問の先生に電話するか
指を咥えて帰路につくか
このまま帰るなんてまっぴらごめんだ
車内に緊張が走る
今まさに時が来たのだ。
まず手始めに、顧問の先生の電話番号を手に入れねばならない。
まぁでもそれはJ君の実家にでも連絡すればすぐにわかるな。
じゃあ早速、J、お前家に連絡しろ・・・。
プルルルル
プルルルル
プルルルル
プルルルル
「あ・・・・姉ちゃん・・・・・・?Googleで河童の湯って検索して欲しいんやけど・・・・」
・
・・・
・・・・・
その手があったか・・・・
Kへ続く
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